プレゼンテーション模型は第三者に対し、設計の意図や目的、そして出来上がった空間の魅力などを提示するために制作します。スタディ模型が自分の検討用の模型であるのに対し、プレゼンテーション模型は第三者が理解しやすいように制作する、という違いがあります。ここで求められるのは過剰に作りこみ実物に近いように見せることではなく、模型としての美しさを保ちつつ、設計意図を過不足なく表現していることです。
きっちり作ることが目的ではなく、プレゼンテーションが目的であることを強く認識して下さい。むろん、プレゼンテーションのためにはきっちり作ることが必要である場合が多いでしょう。
技法・解説:
壁の作り方
階段の作り方
水の表現方法
柱の立て方
開口部の作り方
扉の表現方法
部材の勝ち負け
樹木の作り方
道路・歩道・敷地の表現方法
周辺建物の作り方
Mies van der Rohe, Barcelona Pavilion
安藤忠雄、フォートワース現代美術館建物のボリュームをシンプルな形態で作っている。
出典:『GAアーキテクト 16 安藤忠雄 Vol.3』, 2000, 'A.D.A.EDITA Tokyo Co.ltd.'
MVRDV, MUSEUM OF PRIMITIVE ARTS QUAI BRANLY完成した建物の様相よりも、コンセプトを表現することを目指した模型。ダイアグラムの立体化。コンセプト模型とも言う。
出典:『EL Croquis MVRDV 1997-2002』,2002, 'EL CROQUIS EDITORIAL'