図面製図は建築設計の作業の中でも特に重要です。条件整理から構想段階、そして具現化する中で設計者が考えたことが全て図面に集約されます。図面が描けていないのは考えていないことと同じであり、建築設計を行う上では致命的な弱点になってしまいます。
図面は描き方や表記方法もさまざまです。さらにはそれぞれの設計者によっても表現は変わります。要は「伝えること」が目的で読み解くことができれば良いのですが、とはいっても線の使い分けや階段、吹抜、開口部の書き方などの最低限のルールがあります。この最低限の約束事が守られていなければ、考えが伝わる図面は描けません。
特に気を付けたい注意点に以下の項目があります。良く間違えている人を見かけますので、これらのルールにはより気を付けてください。
「図面製図マニュアル」ではそのような製図方法の大まかな流れと約束事を、例を交えて示し、製図の基本知識を得ることを目指します。しかし製図方法や描き方は設計者によって異なります。「図面製図マニュアル」では全体的な流れの概要を説明しますが、ここで紹介する作図の順序が前後したり、局所的に製図を進めたりすることの方がむしろ多いでしょう。とにかく数多く図面を描いてみて、やりやすい描き方を見つけてください。
また、図面は建物の形が決まっていなければ描くことができません。VectorWorksなどで製図を行う前に、エスキスをして、シングルラインでも計画をきちんと設計しておきましょう。この「図面製図マニュアル」での解説は、S=1/100程度の縮尺のシングルラインで設計が終わり、建物の形が細部まできちんと決定していることを前提としています。
関連用語:
シングルライン
エスキス
スタディ
さて、一口に図面と言っても、構想図・基本設計図・実施設計図と3つに分けることができます。構想図はスケッチやエスキスの様にその描き方は設計者によって自由で決まり事はありません。実施設計図は大学の設計課題では求められません。大学の設計課題の中では特に、空間構成や具体的な形態などを含めた、設計者の考えが表われる基本設計図を描けるようになることが求められます。
基本設計図には以下に示した配置図・平面図・断面図・立面図の4つの基本図面があります。これらの図面がないと、意図が伝わらない上に、その建物が成立しているかどうかも確認できません。これらの図面を描かなければ、建築物を計画しているとはいえないというくらい重要な図面です。
図面には設計の全てが表われるということを意識して、線の一本一本まで緊張が表われるまで考え込まれた図面を描いてください。
なお、図面の模写を行えるようにVectorWorks書類を用意していますので、それぞれの書類をプリントアウトして自身で描いた図面と見比べるなどして、活用してください。
建築の設計過程:
具現[実践]−図面描写−
関連用語:
配置図
平面図
断面図
立面図
縮尺
基本設計図には以下に示した配置図・平面図・断面図・立面図の4つの基本図面があります。これらの図面がないと、意図が伝わらない上に、その建物が成立しているかどうかも確認できません。これらの図面を描かなければ、建築物を計画しているとはいえないというくらい重要な図面です。 図面には設計の全てが表われるということを意識して、線の一本一本まで緊張が表われるまで考え込まれた図面を描いてください。
バルセロナ・パビリオンのアクソノメトリックアクソメは立体的に全体像を表すことができるため、構成、ボリュームの関係性、形態などの空間的な表現に適しています。コンセプトを表現するダイアグラムとして利用することも多いでしょう。慣れれば短時間で描くことができ、強力なプレゼンテーション・ツールとして活用できます。
関連用語:
アクソノメトリック