敷地模型とは、これから設計する建物の周辺の様子を表す模型です。
設計する建物が公共建築等で都市の中のランドマーク的な役割を持つ場合、1/1000〜1/500程度の広い範囲で検討を行い、どういった見え方をするのか、都市の中の人や物・情報の流れの中でどのような位置にあるのか等を考えていく必要があります。
個人住宅であれば1/100〜1/500程度の縮尺で、周辺の道路や家、その他公園や河川との関係等を検討する必要があります。
模型では以上のような検討を、高さ方向を含めたボリュームで行うことができます。
関連用語:
敷地
スタディ
ボリューム
まずは、土台となる木パネ(木製パネル)やスタイロ、厚いスチレンペーパーなどを用意する。
写真はA2の木製パネル。
技法・解説:
ヒートカッターの使い方
木パネの場合はまず全体をスチレンペーパーで覆う。スチノリやスプレー糊、または両面テープを使用して、しっかりと貼る。乾燥するまで、雑誌などを上から載せて重しとし、空気が入らないように充分に配慮して接着する。
油断すると中に空気が入り、ボコボコになるので注意が必要。
木製パネルにスチレンペーパーを貼った状態。
技法・解説:
カッターの扱い方
壁の作り方
敷地や道路など、地面の形を作る。地下階やサンクンガーデンまで作成する場合、地上部分は土台よりも高さを付けて作成する。
写真は道路と敷地の高さをそれぞれの箇所で示したもの。
模型後方の道路部分が盛り上がっているため、その分の高さを作った状態。
技法・解説:
補強の仕方
道路以外の、歩道〜敷地となる部分に1mm程度ののスチレンペーパーを貼ると、道路部分を示すことができる。
歩道を高くし、道路の場所を示した状態。
技法・解説:
道路・歩道・敷地の表現方法
次に、1mmのスチレンペーパーを敷地形状に切り取り、貼り付けて、歩道と敷地になる部分の差を表す。
敷地を歩道より1mm高くし、歩道を示した状態。実際の高さに関係なく、1mmのスチレンペーパーを使うことが多い。
技法・解説:
道路・歩道・敷地の表現方法
敷地の高低差をコンタを積み上げて示す。山奥の斜面地など、敷地によっては、道路よりもコンタを先に作成する方が作りやすい場合もあるので、調整すること。
また、敷地周辺に水面がある場合はコンタに取りかかる前に、水面を作成する。
なお、コンタにはいくつかの作成方法がある。他の作成方法はコンタの作り方を参照のこと。
敷地の高低差をコンタを積み上げて示した状態。
技法・解説:
コンタの作り方
水の表現方法
樹木の作り方
関連用語:
コンタ(等高線)
その上に周辺の建物のボリュームを乗せ、ジェッソを全体に塗って仕上げる。
敷地模型が完成した状態。地下階を作成する場合は、計画敷地の部分に穴が空いた状態となる。
技法・解説:
周辺建物の作り方
樹木の作り方
ジェッソの塗り方