検討することをいう。通常、設計案とは、一瞬にして出来上がるものではない。はじめはぼんやりとしていた像が、様々な角度から、様々な方法で検討を繰り返すなかで、揺れ動き、やがて明確になっていくような、そういうプロセスを経て完成していくのである。この検討段階のことをスタディという。
スタディは、考えを視覚化することから始まる。このとき、自分の脳に訴えかけるような魅力的な模型やスケッチをつくることが重要。なぜなら、自分の書いた、あるいは作ったモノから発見を導き出すことができれば、新しい段階に飛躍できるからだ。
大抵、スタディ段階の案の発展は、決して一本道ではなく、作る→壊す→作る→壊すと、さまよいながら、ゴールへと向かうものである。この作業、苦しくも、一度味わったらやめられない面白さでもある。
模型によるスタディ。
出典:『KAZUYO SEJIMA + RYUE NISHIZAWA/SANAA-WORKS 1995-2003』, 2003, 'TOTO出版'
平面のスタディU字型から、サーキュレート案への転換過程
出典:後藤暢子+幸子+文子・伊東豊雄『住まい学大系90 中野本町の家』, 1998, '住まいの図書館出版局'
関連用語:
コンセプト
エスキス