図面を読むとは平面図や断面図などからその空間を想像する(いかに仮想体験できるか)ことです。参考作品の多くは図面や写真のみでしか情報が得られないことがほとんどです。そこで課題のプロセスを通じて空間を仮想に体験し、仕組まれたボリュームの大きさや情報を知る。もちろんそこでいかにリアルに体験するか!も大切ですが、実際にある要素と比較しながら仮想体験することが重要です。空間設計を志す者として非常に見本となる空間を体験し、どのように客観的に分析したかを書き留めるようにしてください。そうすることで、自分の意図を的確に相手に伝える表現力を養うことにもなります。
課題のねらいは「自分の思いを的確に表現する」ことの修練です。言葉を用いて空間を分析することで、作品そのものの制作と共に重要な要素となり、こうした分析は日常的にはなかなか実践されることがなく、印象を述べてしまうだけの空間疑似体験も、言葉を用いて表現することで相手に伝える表現力が的確であるかが確認できるはずです。空間体験においても、こうしたプロセスを試みることで新たな視点を持つことが出来るでしょう。