映画で、一続きのシーンによって構成される、ストーリー展開上の一つのまとまりのことをいう。
建築の空間の中を動く人の体験が、この、映画のシーン展開と重ねあわされることがよくある。ル・コルビュジェは、作品の解説にシークエンスを参照している。建築の中を歩く経験によって得られる風景の劇的な変化の創出を設計の目標としたのである。コルビュジェは、このことを、「建築的プロムナード」ということばで表している。
このようにして、建築の分野でも、時間と共に移動していく視点から見える、空間の展開、また出来事のことを、シークエンスと呼ぶことが一般的となった。
桂離宮の池泉回遊式庭園
池泉回遊式庭園とは池泉を中心として回遊する庭園。小さな東屋や茶室などが点在する、異質小空間の連続。
歩いて移動することで池泉や建物が様々な表情を見せながら空間が展開する。その装置として、飛び石や橋、小島などが絶妙に配置されることも多い。
出典:『桂離宮』, 1996, '新建築社'
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