ビルディングタイプBuilding Type


建築類型のこと。例えば、図書館・学校・市役所・オフィスビル、住宅等は、社会的に認知された用途、機能によって類型化されたビルディング・タイプである。

このように機能によって建築を類型化するという考え方は、近代以降に一般的になってきた。日本では、建築を用途によって分類し、それぞれの設計計画について研究する学問領域−建築計画学−が戦後に登場した。例えば、学校建築のプランニングはどうあるべきかということを分析し、それを標準化していく学問である。今日、私たちが広く認識しているビルディング・タイプとは、こうした研究の到達点でもある。

この学問は、ビルディングタイプの固定化を導いたとして、批判の対象ともなってきた。90年代には、ビルディング・タイプという言葉が、制度化されたシステムとして、批判的に、盛んに取りあげられ、それを解体、再構築する試みが展開された。
またSOHOの例に見られるように、現実の状況が、既成のビルディングタイプを曖昧にしていく例も指摘されるようになる。

今日では、単なる用途分類ではなく、空間構成、歴史性など複数の視点からの類型をビルディング・タイプとする考え方が多く現れている。
関連用語:
プログラム ホワイトキューブ アクティビティ