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theme : 空間と場所lecturer : 田路 貴浩
明治大学理工学部建築学科助教授講義内容:
21世紀初頭の現在、われわれは依然として20世紀の建築課題を引きずっているように思う。すなわち、システム化と地域性の確執である。経済的合理性は ルーティン化された建築物の巨大化へと向かう。「都市再生」の名のもとで東京から始まった高層建築物の建設ラッシュは、つぎつぎに全国へ広がっている。そもそも近代化とは、地域的な「場所」をグローバルな経済システムの「空間」へと取り込むことであった。それが21世紀になっても、いまだに進行し続けてい る。ところで、ル・コルビュジエは徹底してシステム志向の人であった。にもかかわらず、場所を個性づける作品をいくつも生みだした。空間と場所のはざまで、いったい、彼は何を思考していたのだろう。あまり知られていない作品、フィルミニのサン・ピーエル教会、カップ・マルタンの休暇小屋などを取りあげながら再考してみたい。
略歴:
1962年 熊本市生まれ
1986年 京都大学工学部建築系学科卒業
1987-88年 文部省給費留学生(国立パリ建築学校ラ・ヴィレット校)
1990年 京都大学工学研究科建築学専攻修士課程修了
1995年 京都大学工学研究科建築学専攻博士課程修了
1996年 博士(工学)
1996年 明治大学専任講師
2000年~現在 明治大学助教授
著書:
『イギリス風景庭園』丸善、2000年
『環境の解釈学』学芸出版社、2003年
作品:
1991年 積水化学工業京都技術研究所(京都大学加藤研究室にて)
1992年 関西日仏学館・ヴィラ九条山(京都大学加藤研究室にて)
2001年 A-House
K-Villa
プロジェクト:
駅前一戸建て住宅ビル