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theme : 建築のフィギュアlecturer : 小山 明
専門:近代建築史・デザイン史・建築設計講義内容:
現実の空間に建っている建築とその模型は、実際の建築が原型、そして模型がその縮小された投影物という関係に結ばれています。こうした投影物である模型に対して私たちが心を動かされるのは、多くはそれらが非常に小さく縮小されながらも、忠実に原型が再現されていることによるものです。ミニカー、鉄道模型やフィギュア、小さなジオラマ模型などに共通する魅力はまさにこうした部分にあります。
一方で、建築がつくられていくプロセスにおけるスタディ模型などの場合には、この関係は逆転して、模型が原型、そして実際の建築がその投影物となります。
模型の魅力は、それがよりファンタジックであること、人がその物語の中に容易に入り込んでいくことのできる、イメージの世界がそこに存在していることにあります。模型を見た瞬間、模型は現実の世界から遊離し、われわれの内部に存在し始めるのです。
レクチャーでは、現代における模型の意味を、現代アートに登場するフィギュアや模型を例に考えていきます。
略歴:
日本大学理工学部建築学科卒業
日本大学大学院博士課程修了(工学博士)
(ベルリン工科大学にて研究、ドイツ政府給費留学)
DER PLAN、BEARLIN代表