レンズについて


焦点距離

焦点距離とはレンズに必ず書かれている「28mm」や「50mm」といった数値のことで、レンズの主点から焦点までの距離を表しています。焦点距離の長さによってフィルムに写し込める範囲が変わります。これを画角といいます。焦点距離が短いほど画角は大きくなり、1コマに写し込める範囲は広くなります(広角)。逆に焦点距離が長いほど画角は小さくなり、1コマに写し込める範囲は狭くなります(望遠)。

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出典:『図解写真の基礎知識―カメラ・撮影用語がひとめでわかる!撮影の腕も上達する!Gakken camera mook―CAPAカメラシリーズ』, 2003, '学研'


レンズの種類

レンズはその焦点距離の長さによって、広角・標準・望遠の3種類に分けられます。

標準レンズ:35ミリカメラの場合、50mm前後のレンズのことで、人間の眼に近い遠近感と画角を持つレンズです。

広角レンズ:標準レンズよりも焦点距離の短いレンズです。画角は標準レンズより大きくなり、遠近感も強調されます。

望遠レンズ:標準レンズより焦点距離の長いレンズです。画角は標準レンズより小さくなり、遠くのものを大きく写すことができます。


被写界深度

被写界深度とは簡単に言うとピントの合う範囲のことです。被写界深度は「深い/浅い」と形容され、「深い」とピントの合う範囲が前後に広く、「浅い」と範囲が狭くなります。また、被写界深度は後方よりも前方の方が浅く、手前の被写界深度は後方の約半分です。
被写界深度はレンズの焦点距離や絞り値によって変化します。レンズの絞りを絞り込むほど被写界深度は深くなり、開くほど浅くなります。また、焦点距離が長いレンズ(望遠レンズ)ほど被写界深度は浅く、短いレンズ(広角レンズ)ほど深くなります。

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出典:『図解写真の基礎知識―カメラ・撮影用語がひとめでわかる!撮影の腕も上達する!Gakken camera mook―CAPAカメラシリーズ』, 2003, '学研'
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被写界深度が深い写真模型の全ての部分にピントが合っている。絞りを絞る、模型とカメラの距離を離すなどして被写界深度を調整する。
模型から5〜6m以上離れてカメラを設置して撮影する場合もある。

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被写界深度が浅い写真手前と奥の樹木はぼけて建物本体の部分のみにピントが合っている。奥行きが表現できる。
絞りを開ける、模型とカメラの距離を縮めるなどして被写界深度を調整する。
技法・解説:
露出