寸法の示し方


寸法線は「細い実線」で図面から適切に離して記載します。図面中の実線と交わったり、重なったりすることは極力避けなければなりません。寸法線とその数値は図面の脇役です。図面を見るのに邪魔になるようではいけませんし、目立ってはなりません。
また大学課題で描く、基本設計図の中では細かな寸法を記す必要はありません。大まかな寸法と見て欲しい箇所の寸法だけを記載します。基本的に全体の長さ・基準線の間隔(つまりスパン)を示します。他の箇所の寸法は見た目で割り算や引き算を行えれば、おおよそ判断することができるでしょう。
特に寸法を示したい場合、例えばコンセプトから導き出した極端に大きくしたり小さくした空間の寸法などを示す以外は、細かい寸法は必要ありません。逆に、細かく寸法を入れないと具体的な空間の寸法を計り知れないような図面は問題です。
なお、数値の文字の大きさは「5〜6pt」程度が適当でしょう。


平面図での寸法の示し方

01
全体の長さ・基準線と、その他補足的な寸法のみを示す。 関連用語:
スパン


断面図での寸法の示し方

02
水平方向の寸法と基準線、つまり断面図上で横方向の寸法と鉛直方向に引かれる基準線は平面図と同じ位置になるはずです。
鉛直方向の寸法と基準線、つまり断面図上で縦方向の寸法と水平方向に引かれる基準線は、全体高、階高天井高床レベルを記載しておきます。
関連用語:
階高 天井高 床レベル


バー・スケール

1/500や1/1000などの図面では基準線や寸法線を描くと、図面が見づらくなり、不適切です。そのような場合、バー・スケールと呼ばれる定規のようなものを図面の脇に記載して、寸法を省略する方法もあります。地図などにはバー・スケールを記載しているのを良く見かけることができますが、図面でも活用することが多いでしょう。

03 バースケールは縮尺に関係なく、50〜150mm程度の長さになるように設定します。数字は「1,2,3,5」「1,3,5,10」またはこれらの位をそれぞれ上げたものが一般的です。