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歴史遺産の部屋

歴史遺産 散歩つれづれ

2020.04.20

歴史遺産コース:栗本徳子教員より

 みなさま、コロナの自粛の中、どのようにお過ごしでしょうか?
京都も、コロナの感染者数の増加で深刻な状況となっておりますが、全国に緊急事態宣言が出たことで、家にいることが基本の毎日となっている方が多いと思います。

 私、栗本もパソコンに向かって家での仕事で、ほぼ1日を過ごしております。仕事はたっぷりありますので、ほっておくとスマホの歩数計が、ほとんど動いていないという日さえある始末です。
これでは、身体がなまってしまうとの一念発起から、少し自宅近くを散歩しようと思い立ちました。
 せっかくなので、歴史や文化遺産に関わるものなど、散歩の時に見つけたものをユルい基準で、みなさんにご紹介できればと、不定期で、投稿することにしたいと思います。
                     
【4月19日(日) 下鴨神社への散歩 その1】
 下鴨神社は、息子が下鴨神社のボーイスカウトに入っていたので、かつては毎日曜日の朝、境内の糺ノ森(ただすのもり)で行われる集会に参加していました。
ご存知の方も多いと思いますが、糺ノ森は平安京以前の京都盆地の森林を今に止める、落葉広葉樹の森です。若葉がまことに美しいのですが、今日は、それよりまず、お社にお参りに行くことにいたしましょう。

 ところで、各地で図書館が閉まっている今、ネットで利用できる文献のご紹介を、airUの教材ボックスの中にまとめてあるのをご存知でしょうか。
 その中に、国立国会図書館のデジタルコレクションもご紹介したのですが、たまたまその中にある明治28年の『京都名所図絵』の中にある賀茂御祖神社(かもみおやじんじゃ)=下鴨神社の記事に、気になるものを見つけていたので、今日はそのお社に出向いてみます。

『京都名勝図絵』 下巻
志水鳩峰 著 風月堂 明治28年2月
https://dl.ndl.go.jp/info:ndljp/pid/765636
の7コマ目にある比良木神社です。
 玉垣のうちにあり、下鴨の地主神とのこと。この社の前にどんな木を献木しても、柊になってしまうという不思議な記述があって、えっそんなお社があったかしらと、気になっていました。

 楼門を入って、正面にある本殿に向かうのは、いつものお参りのコースですが、どこにあるのかしらと探してみると、なんと楼門を入って左の方、大きな五葉松のその後ろにありました。これまでもこの前を何度も横切っていたのに、全く意識していなかったお社でした。

 またの名を「出雲井於(いずもいのへ)神社」と言い、開運厄除の神として祀られているのでした。この際、疫病除けをお祈りすることにいたしました。
 さて、恐れ多いことながら、好奇心から瑞垣の奥の植栽をいろいろ覗き見てみましたが、すぐに柊とわかる木を見つけることはできませんでした。
 お社の脇には案内の立て札があり、詳しい解説が書かれてあったのです。本当にお恥ずかしながら、全く気に止めていなかったお社と案内板でした。やはり柊の木の話も書かれており、「京の七不思議」と言われていたことも記されていますが、それよりなんと、この神社の社殿は、天正9年(1561年)に造替された下鴨神社本殿を寛永6年(1629)の式年遷宮の時に移築したもので、下鴨神社境内で最も古い社殿というのです。これまでの不勉強を恥じ入るばかりです。 

 自分にとってはかなり身近な神社と思っていたはずが、改めて知った歴史の面白さ、奥深さに、ちょっと楽しい収穫のある散歩となりました。
 みなさんも、お散歩の前に、少し古い文献を見てみると、思いもよらぬ出会いや発見があるかもしれませんよ。
 目下、遠出は禁物ですが、三密を避けたお散歩の道すがら、ぜひ地元の歴史を見つけてみてください。

写真は下鴨神社・楼門、さすがにお参りの方も少ない境内の様子です。
記事の中の史料・史跡はコメントにてお写真を追加しております。

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