「と~おもったァ ともった♪」とは、今や夏の京を代表する観光イヴェントとしても全国的な動員を誇る「送り火」を指していう、かつてのフォークロアの一節。
火のもつ根源的で霊的かつ神秘的な力を、宗教的意味も相まって旧市街全域を客席とする最もダイナミックかつコンセプチュアルなランドアートに昇華してみせたのがこの大文字をはじめとする、五山の送り火だが、現代の「光」から失われた「ゆらぎのあかり」にそのアイデンティティを再認識させられる。
大文字送り火

見直してみたい「あかり」の世界
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ライトアップが盛んだ。いわゆるトレンディドラマに照明デザイナーが主役のキャラクターを張るほどに社会的認知もアップした昨今、ライトアップとは闇から対象を浮かび上がらせることだとすれば、本来闇の中に光をあてることで絵を描くようなもの。このことをランドスケープ・サウンドスケープとともに、あかりによる景色づくりという意味において「ライトスケープ」と呼称する向きもある。
(高台寺ライトスケープ/街の色研究会・京都)
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あかりのシミュレーション
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京都府京都文化博物館ファサード
京都府京都文化博物館の昼景と、同じ写真を加工したもの。
あなたなら、この建物に光でどんな絵を描くだろう?
PDFファイルをダウンロード&プリントアウトし、明るい色の色鉛筆などで描き込んでみよう。
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■京都府京都文化博物館
http://web.kyoto-inet.or.jp/org/bunpaku/index.html
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