【学習のポイント】パソコンを便利に使うためのアドバイス『データ整理』『アップデート』『バックアップ』編

情報デザインコースでは必須のツール「ノートPC」についてお話します。テキスト科目やスクーリング以外にも、お仕事や生活の中でも毎日使っておられるかと思います。

現在、ほとんどのノートPCは、後からメモリを増設したり、CPUを交換するなど、スペックを上げるという事はできなくなっています。常に新しい製品や技術、サービスは生まれ、それらに対応するためにもいずれは買い替えや新規導入の検討が必要になりますが、それでも現在ご使用中の機器をできるだけ長く、快適に使い続けたいと誰しもが考えるかと思います。となると、みなさんができることは次の3つとなります。

『データ整理』、『アップデート』、『バックアップ』

『データ整理』はご自身が作成したファイル、取り込んだデータを管理を行いやすいように取りまとめる事を指しますが、名称ルールの定義、フォルダのまとめ方、バージョン管理などを工夫する事で、ファイルの上書きミス・削除・重複等を回避し、適切にファイルを取扱えるようになります。

これらの作業は様々なデータを組みわせてコンテンツを作成するデザイナーには必須のスキルであり、作品を制作する際にも大変重要な工程です。システム面の整理も、使用しないアプリケーションやプラグインのアンインストール、フォントの管理(使用停止や削除)を行う事で、容量の確保や負荷の軽減に繋がります。またアプリケーションの新たな機能やオンラインストレージなど様々なウェブサービスを利用する事もデータの整理・活用に有効です。

『アップデート』は上記のデータ整理にも関わりますが「OS」「アプリケーション」などのシステム面のメンテナンスを指します。日々行わなければならないのはウィルス対策ソフトのデータ更新や、ブラウザ、SNSツールなどインターネットでデータのやり取りを行うアプリケーションの機能やセキュリティー面の改善に関するアップデート(マイナーアップデート)です。

その他、近年は年に1回のペースで新OS(メジャーアップデート)もリリースされますが、こちらは、使用中のアプリケーションの対応状況や、PCのスペックとの相性も関係してきますので、条件やレビューを調べた上で慎重に判断する必要があります。(9月に発表されたmacOSSierraはAdobeCS6に対応していませんのでご注意ください。)

『バックアップ』はもしもの時の「備え」です。課題や、普段のお仕事で作成されたデータのバックアップは「USBメモリ」や「オンラインストレージ」で事足りるかと思いますが、ノートPCの故障や買い替えの際にはパソコンのデータまるまるのバックアップがあると移行もスムーズです。また、完全に消してしまったデータの復旧やOSのダウングレードなど、もしもの時には「以前の状態まで戻す、過去のデータから取り出す」という事が可能になります。macOSであれば「TimeMachine」、Windowsであれば「バックアップと復元」の機能を用いてシステムイメージのバックアップを外付けのハードディスク等に作成する事ができます。いつでもできるようでも、後回しにしたまま長く放置してしまうという事はありますね。そこから発生する思わぬミスや、スケジュールの遅れなどは日々、データの整理、アップデートを行う事で回避できます。年末の大掃除、自戒の念も込めてご紹介しました。

「放課後相談会」でも、今回ご紹介したノートPC、アプリケーションに関するサポートやテキスト科目のご相談、スクーリングの演習内容の復習、ご質問などにもお答えしますので是非お気軽にご参加ください。

大谷俊郎

MacBookAir(2011年機、ElCapitanで様子見中)と外付けハードディスクドライブ(1TBでも十分、パーティションを分けて使用中)


「TimeMachine」でのバックアップの様子、数時間かかる事もありますので、途中でPCの電源が落ちないように設定してから行いましょう。