【学習のポイント】テキスト科目「情報デザイン演習I-4(イ)イラストレーション2」

「未来のイラストレーション」を描くまえに。

イラストレーションクラス1年次TW科目「情報デザイン演習I-4イラストレーション2」は今年度より変更となりました。「未来のイラストレーション」というテーマはそのままに、3枚の配布画像を選択するところからスタートします。最初のシーンが限定されることによって取組みやすさはあるものの、一歩踏み込んだ視点や展開がいっそう求められます。今回は映像教材に補足する形で解説をします。こちらも新たに加わった教材ですが、作品制作へのヒントになれば幸いです。

レポート:まずは文章化してみよう!
「写真からの分析」と「ストーリー」の2つのレポートは、文字数制限こそありますが書式は自由。観察と推測やストーリーの内容に合わせて伝わる形を探ってみましょう。例えば、観察の結果を箇条書きにまとめたり、ストーリーの各シーンに個別タイトルをつけたりすることで伝えやすくなりませんか?言葉によって描くテーマや設定を明確化すると頭の中が整理され、その後の道筋も見えて来ます。レポートの見せ方も作品表現の一部だとしっかり意識しましょう!

構想:どのくらい「未来」なのか?
はじめに漠然とした「未来」を想像してしまうと、範囲が広すぎて思考が停止しがちです。時間を具体的に想定した上で構想することで、リアリティのある状況設定が見えてきます。映像教材の中で繰り返し述べられる「観察→推測」の流れは、漠然とした未来を具体的にイメージするための手がかりです。観察によって得られたあるがままの情報に自分で設定を持ち込み、推測をストーリーに展開させること。また、遠い未来でなくても構いません。生活のすぐ向こう側にある、近い未来の物語を発展させることも面白いはず。発想は飛躍していても、実際に見て来たかのような未来の物語やイラストレーションを構想してみてください!

イラストレーション:3つのシーンを効果的に!
ストーリーにおいて重要なシーンを3つ描きます。言い換えれば、物語の中から3枚しか描くことができません。「桃太郎」を3枚の絵で表現することを想像してみてください。同じ物語でも選択する場面の違いによって全体の印象は大きく変わってきませんか?シーンの選択も重要な表現です。また、3枚とも同じような構図になるよりは、登場人物の手元や遠景など様々なアングルが混ざったほうが、イキイキとした印象になるでしょう。組み合わせによって他のシーンも想起させるような、厳選された3枚を提出してくださいね!

仙石彬人